「AIに相談すると、いつも背中を押してくれる」
そう感じたこと、ありませんか?
最初は嬉しいんです。「あなたならできる」「やってみる価値がある」──そんな答えが返ってくると、気持ちが確かに上向きになる。
でも、AIを使い始めて半年ほど経った頃から、私はある違和感を覚えるようになりました。
「数値もエビデンスもないのに、ポジティブな返答ばかり来る」
「自分の現状と、どこか乖離している気がする」
最初は面白かったその”褒め”が、次第に何か違うと感じるようになったんです。
そこで私が試したのが、プロンプトに「冷静なトーン」を仕込む使い分けでした。
ポジティブすぎず、否定的でもない──私が欲しかったのは “ちょうどいい” 答えだったんです。
こんにちは、おかもちです。48歳、製造業の生産管理+営業を兼務しているアラフィフ会社員。岡山在住、独身、車通勤のおっさんです。
今回は、AIから冷静な意見・否定的な意見・”ちょうどいい”現実解を引き出すための、3つのプロンプト使い分けをまとめます。第20記事「リアルなAIプロンプト〜なるほどを引き出す方法〜」の続編です。
なぜAIは「いつもポジティブ」なのか?

AIが基本的にポジティブな返答をするのには理由があります。
ChatGPTもClaudeも、ユーザーの満足度を高めるように設計されています。
「やってみるべきです」「可能性があります」と励ますほうが、ユーザーは喜ぶ。
だから、何も指定しなければ、AIは“無難に背中を押す”返答を返してくれます。
これは決して悪いことではありません。情報収集や軽い壁打ちなら、ポジティブな返答で十分です。
ただし──新しい挑戦・副業・転職など”大きな判断”の相談では、これが落とし穴になります。
数値もエビデンスもなく「あなたなら大丈夫」と言われても、現実は変わりません。むしろ、冷静な判断材料が必要な場面で、AIに気持ちよく流されてしまう。
これが、私が「使い分け」を意識するようになったきっかけでした。
私が使い分けている3つのプロンプト・トーン

ここからが本題です。私が普段、ChatGPTやClaudeに対して使っている3つのトーン使い分けを紹介します。
① 基本的な相談 ── そのまま聞く
軽い情報収集、知識の確認、アイデア出しの段階では、特にトーンを指定する必要はありません。
例:
- 「業務改善で参考になる本を5冊教えて」
- 「Excelで残業時間を可視化する方法は?」
このレベルなら、AIのデフォルトのポジティブ・トーンで十分役立ちます。むしろ気持ちよく答えを返してくれるので、入力もスムーズです。
② 否定意見が欲しい時 ── 「否定して」と頼む
ここがおかもち式の真骨頂です。
「やってみたいんだけど…」という相談を投げると、AIは大体ポジティブに返してきます。でも、本当に欲しいのは「やめておけ」と言ってくれる視点だったりする。
そんな時は、プロンプトの最後にこう書きます。
「上記の計画を、できる限り否定的に評価してください」
「あえて批判的な視点でアドバイスをください」
すると、AIは現実に引き戻してくれるんです。
- 「市場規模はもう飽和している」
- 「あなたの強みでは差別化が難しい」
- 「初期投資の回収に2年かかる」
──きついメッセージも返ってきます。
でも、これが大事なんです。否定意見の中に、足りないものや「どうすべきか」のアドバイスが必ず含まれている。気持ちよく褒められて終わるよりも、ずっと価値があります。
③ “ちょうどいい”現実解が欲しい時 ── 「リアリティ重視で冷静に」と入れる
否定はちょっと強すぎる。でも、無条件のポジティブは信用できない。
そんな時に私が使っているのが、このフレーズです。
「リアリティ重視で、冷静に答えてください」
このたった1行をプロンプトに入れるだけで、AIは:
- 数値やデータを根拠にした返答に切り替える
- 「メリット」と「デメリット」を並列で出す
- 感情論ではなく、現実的な可能性を語る
返ってくるのは、ポジティブでも否定的でもない、“ちょうどいい”ラインの答えです。これが、大事な判断の8割をカバーしてくれます。
同じ質問でも、プロンプトを変えると答えはこう変わる

具体例で見てみます。「48歳から副業を始めたい」という相談を、3つのトーンで投げ分けた時の違いです。
パターン①:基本(ストレートに聞く)
入力:
「48歳から副業を始めようと思っています。アドバイスをください」
返答(要約):
「素晴らしい挑戦です!副業はリスクを抑えながら収入を増やせる方法です。まずは興味のある分野から始めましょう。あなたの経験を活かせば成功する可能性は十分あります……」
→ 気持ちは確かに上がります。でも判断材料が足りません。
パターン②:否定意見を求める
入力:
「48歳から副業を始めようと思っています。あえて否定的に、現実的なリスクを指摘してください」
返答(要約):
「48歳からの副業には以下の懸念があります:① 本業との両立で体力消耗 ② 副業市場は飽和状態 ③ 初期投資の回収に時間がかかる ④ 家族の理解を得にくい場合がある ⑤ 確定申告等の事務作業負担……」
→ 現実に引き戻されます。きついけれど、本当に必要な視点が出てきます。
パターン③:「リアリティ重視で冷静に」=ちょうどいい
入力:
「48歳から副業を始めようと思っています。リアリティ重視で冷静にアドバイスをください」
返答(要約):
「48歳からの副業は、現実的には以下を押さえると成功率が上がります。
・月収目標は最初5万円に設定(平均値ベース)
・本業と関連する分野を選ぶ(立ち上げ期間を半分にできる)
・週8〜10時間以上を確保できるかを事前にチェック
・1年で軌道に乗らなければ撤退ライン
メリット:収入の柱が増える/スキル拡張/
デメリット:体力負担/家族時間の減少/事務作業の発生」
→ ポジティブでも否定的でもない、判断材料が揃った答えが返ってきます。これが私の言う “ちょうどいい” 答えです。
AIに”役割”を与えると、トーンがさらに鋭くなる

トーン指定にもう一段、深みを加える方法があります。それは、AIに「役割」を与えることです。
例:
- 「経験豊富な経営コンサルタントとして」
- 「現場叩き上げの先輩として」
- 「鬼上司として、本気で叱る形で」
- 「中学生にもわかる友達として」
役割を与えると、AIは”そのキャラ”の語り口で答えるようになります。
「経営コンサルタントとして」と入れれば、KPI・市場分析・ROIの視点が自然と出てきます。
「鬼上司として」と入れれば、容赦のない指摘が返ってきます。
トーン × 役割の掛け算で、AIから引き出せる答えは何倍にも広がります。
録音をAIに読み込ませる時こそ、トーン指定が活きる

ここまで読んで「便利だな」と思った方に、もう一つ裏ワザを紹介します。
前回の記事で紹介したPlaud(プラウド)というAIボイスレコーダー、ありますよね。あれで録音した音声をテキスト化して、AIに読み込ませる時に、最後にこう書くだけで本気の現実解が返ってきます。
「上記の打ち合わせ内容を、リアリティ重視で冷静に分析してください」
会議の内容、現場のヒアリング、自分の独り言メモ──何でも構いません。Plaudで録音 → AIに読み込ませる時にトーンを指定すれば、議事録が「分析レポート」に変わります。
面倒なら声から始める。これが、私がPlaudを”投資する価値が一番高い”と感じている理由のひとつです。
まとめ:今日から試せる「3つの使い分け」

ここまで読んでくださった方へ、おかもちからの提案です。
AIをポジティブな相棒として使うだけではもったいない。
冷静な分析者、現実を語ってくれる先輩、時には厳しい上司として使う方法もあります。
ステップ① 基本相談はそのまま
軽い情報収集や知識の確認は、トーン指定なしでOK。AIのデフォルトでサクッと答えが返ってきます。
ステップ② 否定意見が欲しい時は「否定して」
「やってみたい」相談こそ、否定意見を聞いてみてください。プロンプトの最後に「あえて批判的に評価してください」と入れるだけ。きついメッセージの中に、本物のアドバイスが隠れています。
ステップ③ “ちょうどいい”を求めるなら「リアリティ重視で冷静に」
これがおかもち式の“ちょうどいい”ライン。たった1行加えるだけで、AIは数値・エビデンス・現実的な可能性を返してくれます。大事な判断の8割は、これでカバーできます。
ステップ④ 文章で書くのが面倒なら、Plaudで声から始める
会議や独り言を録音して、AIにトーン指定で食わせる。これが現場の人にとって最強の活用法です。世界150万人が愛用するPlaudは、公式サイトでサンプルを見るだけなら無料・1分で確認できます。
ステップ⑤ それでも難しいなら、プロの力を借りる
「自分でプロンプトを組み立てるのが難しい」「業務に特化した使い分けを学びたい」──そんな時は、全部を一人で抱え込まなくて大丈夫です。ココナラには、AIプロンプトの作成代行・添削サービスが多数あります。1回数千円で、自分の業務に合わせた使い分けを教えてもらえます。
最後に
AIに「あなたならできる」と励まされて満足する時代は、もう終わりにしましょう。
冷静な意見も、否定的な意見も、”ちょうどいい”現実解も、すべてAIから引き出せます。
必要なのは、たった1行のトーン指定だけです。
明日、AIに大事な相談をするとき、最後にひとこと添えてみてください。
「リアリティ重視で、冷静に」── これだけで、返ってくる答えは”ちょうどいい”ものに変わります。
今日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。おかもちでした。


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