「なんかミスが発生しそうなんだけど、まあ、大丈夫か。」
普段、ちょっと気になっている小さな綻びを、「大丈夫か。」でそのままにしている方 ── 多いのではないでしょうか?
私にも、あります。そして、その「まあ、大丈夫か」が、後で **最大のムダ** を生んだ経験があります。今日は、その話をシェアします。
こんにちは、おかもち(48歳)です。
いろんな現場で20年。製造業の生産管理と営業を兼ねながら、現場の「モヤモヤ」を改善するヒントを発信しています。
前回のやってみる力編③では「仲間を巻き込む」を書きました。
今日は、その次のステップ ── 「動かないリスク」を最大の損失と考える 話です。
この記事を読めば、「まあ、大丈夫か」で放置している綻びに、真剣に向き合う視点が手に入ります。
なぜなら、私自身が「納品書と受領書を取り違えた失敗」で、動かなかった代償を身をもって知ったから。その失敗と、失敗から得られたフィードバックの価値を通して、動かないリスクの本質を一緒に見ていきましょう。
「大丈夫か」が、最大のリスク

業務の中で、こんな瞬間、ありませんか?
「このやり方、なんかミスしそうだな。でも、まあ、大丈夫か。」
「これ、そのうち問題になりそう。でも、今は忙しいし、また今度。」
「気になってはいるけど、これまで大丈夫だったし。」
気持ちは、よく分かります。私も、何度も同じ思いを抱えてきました。
でも、ここに一つの真実があります。
「なんか気になる」と感じた**綻び**は、放置している間も、静かに広がっています。
「大丈夫か」が、最大のリスクなのです。
今日は、私自身が「大丈夫か」で放置して大きな代償を払った、痛い失敗談からお話しします。
〈失敗〉納品書と受領書を、取り違えた話

納品先の指定フォーマットで、書類を提出する仕事があります。
納品書と受領書。この2枚を、先方の会社の指定フォーマットで作成し、納品時にそれぞれ処理する。納品書は先方に渡す。受領書は先方にサインをもらって、こちらが持ち帰る。
ところが、この2枚 ── **ほぼ同じフォーマット**だったんです。
「これ、見間違えそうだな」と、私は以前から思っていました。
でも、「まあ、これまで大丈夫だったし。」と、対策せずに来ていました。
そして、ある日 ── **見事に、取り違えました**。
受領書を先方に渡し、納品書を持ち帰ってきてしまったんです。
帰社してから、書類を整理していて気づきました。
青ざめました。
そこから、こうなりました。
- 先方に、間違いを連絡
- 後日、差し替えの依頼
- 伝票のためだけに、先方を訪問
- 頭を下げて、差し替え
移動時間、先方の時間、私自身の時間、そして信頼の目減り。
すべてが、無駄になりました。
「ほんとにムダだった」── 動かなかった代償。
もし、事前に「間違えそうだな」と気づいた時に対策していれば、こんなことにはならなかった。数分の対策を惜しんだ結果、何時間もの手間を生んだ。これが「動かないリスク」の姿です。
「その時に対策すればよかった」── 後悔と、今の対策

今、振り返って思うことがあります。
「なんか間違えそうだな」と、私は以前から気づいていました。
気づいていたんです。
でも、その時に対策しなかった。
なぜか。
納品のこと、次に向かう先のこと、その日一日のスケジュール。頭の中がいろんなことでいっぱいだったから、「まあ、大丈夫か」で流してしまった。
あの時、たった5分。
たった5分の対策で、あの後の何時間もの無駄は防げたはずでした。
この失敗を経て、今の私は、こう対策しています。
- 必ず、指定のファイルに受領書を入れる
- ファイルには、やりすぎでは?と思うくらい大きく「受領書」と表示
「そこまでやる?」と自分でも思うくらいの表示です。でも、これでいい。
やりすぎるくらいで、ちょうどいいのです。
あの失敗の代償を、二度と払わなくていい。それだけで、大きな対策の価値があります。
失敗しても、フィードバックがあるだけ「儲けもの」

ここで、少し視点を変えます。
失敗を恐れて動けない ── これは、多くの人が抱える気持ちです。私もそうでした。
でも、動いた失敗には、必ず**何かしらのフィードバック**があります。
以前、現場にスケジュール管理ボードを設置したことがあります。
悪くない出来だと思っていたのですが、設置直後から色々な意見が来ました。
「もっと小さい方がいいんじゃない?」
「文字が大きい方が見やすいよ」
「そもそも場所が悪い」
正直、聞いていて「文句かな…」と思うこともありました。
でも、後から気づいたんです。
これは、興味関心がなかった人からも、意見をもらえている ということ。
動かなかったら、この意見たちは絶対に集まらなかった。
失敗にもフィードバックがあるだけ、儲けもの。
批判も、改善のヒントです。文句のように聞こえる言葉の中に、次のヒントが眠っています。動いたからこそ、この宝の山にアクセスできるんです。
「動かないリスク」の3つの姿

これまでの話を整理すると、動かないリスクは、こんな姿をしています。
① 時間の損失
納品書取り違えの後の、移動時間・訪問時間。動かなかった数分が、後で何時間もの無駄を生む。
② 学びの損失
動かないと、フィードバックさえ得られない。「文句」に見える意見の中の宝物にも、辿り着けない。
③ 信頼の損失
気づいていたのに動かなかった、と自分にも思われる。相手にも、じわじわと信頼を失う。
動かない=時間・学び・信頼を失う。
「動くリスク」ばかり見えて、「動かないリスク」は静かに進行します。だからこそ、動かないリスクを意識的に見つめる必要があるんです。
📖 もう一歩深く学びたい方へ
7つの習慣 ── 最優先事項を優先する(第3の習慣)
「動かないリスクこそ最大の損失」哲学を、もっと深く学びたい方へ。
7つの習慣の第3「最優先事項を優先する」── 忙しさに流されず、本当にやるべきことを優先する考え方の源流。
考える力編③でも紹介した、業務改善の土台となる一冊。やってみる編でも再登場です。
次回から、やってみる力編⑤へ
シリーズ次章「やってみる力編⑤」では、やってみる力をさらに深める工夫について書いていきます。
今日の話が「動かないリスク」だとすれば、次回はその次の一歩。引き続き、お付き合いいただけたら嬉しいです。
動いたあなたの行動に、価値がある

最後に、私の本音を一つ。
動いたあなたの行動に、価値があるのです。
「まあ、大丈夫か」と思った瞬間こそ、対策のチャンスです。
やりすぎるくらいで、ちょうどいい。
明日、あなたが「なんか気になるな」と思ったこと ── 1つだけ、対策してみてください。
動かなくても、時間・学び・信頼が、静かに失われていきます。
でも、動いた失敗には、必ずフィードバックが残る。それは、あなたの次の一歩の材料になります。
納品書の取り違えのように、動かなかった代償を払いたくないなら ── 今日、動いておくことです。
やりすぎるくらいで、ちょうどいい。
今日も、机の上から。
半径1m以内、1秒から、引き算から、流れから、他者から、目的から、相手から、見える化から、冷静さから、数字から、聞くことから、動くことから、引っ張ることから、巻き込むことから、そして、失敗を恐れないことから。
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